2022/02/01

「モコモコグランドアートプロジェクト」(掛川市)

(モコモコの上にて 「モコモコグランドアートプロジェクト」のみなさん)

 今日(2021年12月24日(金))は 掛川市大東土方(ひじかた)の
 「モコモコグランドアートプロジェクト」
の代表である鷲山哲朗(78歳)さんを訪問し、「モコモコグランドアートプロイジェクト」
の活動を取材しました。
「モコモコグランドアートプロジェクト」は 70代の男女11名がメンバーで活動しています。

 「モコモコ」という言葉には、ウン、何だろう? と思わせる響きがあります。
私も昨年11月「かけがわ茶エンナーレ2021+1」を取材中、掛川市職員の方に
「モコモコグランドアートプロジェクト」の紹介を受けた時、モコモコとは何だろうと、その語感に非常に
興味が沸きました。
さて、「モコモコグランドアートプロジェクト」とはいかにして誕生し、どのような活動をして
おられるのでしようか?

(②果樹モコ遠景 頂上にブルーベリーが植えてある。)

「モコモコ」は2009年掛川市が静岡県主催の国民文化祭に参加するに際し、 
「高天神城址を中心に現代アートをやろう」
というテーマが決まり、その内容を練る時に、2007年に誕生しました。
提案したのはコンセプト株式会社の佐藤雄一社長です。
その趣旨は掛川市大東土方(ひじかた)地区には 隆起したであろう「山」とも「丘」とも違う、
「こんもり小山=モコモコ」が象徴的地形をつくっています。
これはいわば、自然の造形=アートであり、住民はその上・中で生活
(暮らし、商い、営農、生産、製造)
を送っています。
歴史をひもとけば、この小山が城であり、水源であり、人の営みに大きな影響をもたらしてきました。
このような地形の特色に着目し、モコモコと命名したのです。

(モコモコの上で飛び跳ねる地元中学生たち)

 具体的には、難攻不落で有名な高天神城を真ん中に13個(山)の「モコモコ」を配置した現代アートです。
その13個(山)のモコモコとは
 ①ワンモコ ②プチモコ ③らくモコ ④ゆるモコ ⑤道モコ ⑥果樹モコ ⑦亀次郎さま
 ⑧てらモコ ⑨Iモコ ⑩チェリモコ ⑪切モコ ⑫丘モコ ⑬高モコ(高天神城)
で、周回11.5キロ、徒歩で約140分、車で約60分の距離です。
これを「モコモコとれっピング&ウオーキングMAP」としてまとめ、一般に提供できるように
して、国民文化祭(2009年)にエントリーしました。

(2008年「モコモコグランドアートプロジェクト」  の案出しをする東京学芸大学の皆さん。)

 モコモコを現代アートとして、どのように具現化するか?
に関しては、掛川市大東土方(ひじかた)地区出身の鷲山恭彦氏(当時東京学芸大学学長、現在大日本報徳社
社長)が東京学芸大学の学生に声をかけ、約10人が賛同、土方(ひじかた)の鷲山家に民泊し、モコモコに
ついて、議論し企画案を作成、提出しました。

 当時、東京学芸大学の学生で、鷲山邸で企画に取り組んだ高橋咲月さんは 現在掛川市に居住し、
コンセプト株式会社にお勤めです。高橋咲月さんにお話しを聞きました。

「モコモコに関り10年以上になります。
 当時は学生として、モコモコでできるアートの形を地域に通いながら考えました。
 地域に滞在しながら、プロジェクトメンバーの皆さん、学生同士で語り合った夜は今でも楽しい思い出です。
 その後、ご縁があって、掛川市に移住し、メンバーの皆さんと再会、地域芸術祭「かけがわ茶エンナーレ」に
 2度にわたり、出展しました。
 皆さんは当時から変わらず、集まれば賑やかで、元気を生み出すパワーがあります。
 地域の景色の美しさや物語を大切にする地域の皆さんに会いたくて、これからもモコモコの活動を続けて
 いきます。」 
  
 提案された企画案は 11名のメンバーで検討し、具体的に作業を行い、実際にモコモコの上に設置し、
検証し、国民文化祭(2009年)を迎えました。

(掛川市「かけがわ茶エンナーレ2020+1」にエントリー、モコモコの上に設置する展示物を作成する皆さん)

 国民文化祭(2009年)の終了後は、メンバーで時々見回り、地主の方の了解を得て、整地をおこない、
アートとして維持保存できるように努力をしています。
また、3年おきに開催される「かけがわ茶エンナーレ」にはその都度エントリーし、モコモコの魅力を創出しています。
いつもは
  ・里山として小学生が遠足にくる
  ・モコモコの上で凧揚げをする
  ・地元の人があるいは掛川市を訪れた人が散策する、サイクリングする
等により地元の活性化に貢献しています。

(掛川市「かけがわ茶エンナーレ2020+1」にて製作物をモコモコの上で検証する皆さん)

「モコモコグランドアートプロジェクト」の代表の鷲山哲朗(78歳)さんにお聞きしました。

「国民文化祭で発見されたモコモコ、これから先もモコモコは今まで通り、土方(ひじかた)の自然そのもの
 であり、ずっと小さな地域の誇りとして存在し続けるものと思います。
 モコモコをめぐる小さな旅を体験してください。
 モコモコからモコモコへ続く小道には、小川が流れ、草木が茂り、家並みがあり、のどかな土方(ひじかた)
 の原風景が楽しめます。
 そしてモコモコのてっぺんの景色はおどろくほど新鮮です。
 モコモコは皆さんが訪れてくれるのを待っています。」

 2022年1月4日(火)、晴天、私(戸田)はモコモコグランドアートを体験するために、掛川市大東土方(ひじかた)
地区に来て、高天神城址(132M)に登り、高天神社にお参りをし、高天神城址の13番目の「高モコ」から、
12個のモコモコをマップで確認し車で見て回りました。
晴れた日 数人でサイクリングか徒歩でゆっくり回れば、最高のハイキングになると実感しました。

 鷲山哲朗さん、メンバーの方々と共に、今後とも モコモコの維持保存をお願いいたします。

「モコモコグランドアート」についてのお問い合わせは 下記までお願いします。
  鷲山哲朗さん 携帯=090-8738-0926まで

取  材:生きがい特派員  戸田 孝(西部地域担当)

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